敷金は家賃滞納の充当に使えるの?知っておくべき敷金の知識!

敷金 用途

賃貸物件に入居する際、大家さんに預け入れるお金が敷金。敷金は一般的に、退去する際のお部屋のクリーニングや修繕に用いられます。

敷金は大家さんに預け入れている金銭であるため、入居者の中には「預け入れている敷金を家賃に充当してほしい」と、敷金の使い方を指定する方もいるようです。

敷金はそのような使い方をすることができるのでしょうか?

入居者は敷金の用途を自分で決めることができない

敷金は、入居時に大家さんに預け入れるお金で、退去の際の原状回復費用として使用されます。

その他にも大家さんは、滞納家賃・賃料相当損害金・保管義務違反による修理費用などに敷金を充当することができます。

それだけを聞くと「じゃあ、お金がなくて困った時はとりあえず敷金を家賃に充ててもらえば良いのか!」と勘違いしてしまう方もいるかと思いますが、敷金は入居者から用途を指定することはできません。

難しい言葉になりますが、賃借人(借主)には敷金充当請求権が認められていないんです。

例えば、入居時に敷金を2ヶ月分支払っている入居者が居たとします。この入居者がもしも家賃の滞納を2ヶ月分してしまった場合、賃貸人(大家さん)は賃貸借契約の継続中でも差し入れられた敷金を滞納された家賃に充当することができます。

一方で、入居者側から「預け入れた敷金を滞納分として受け取ってほしい」と、預け入れた敷金を滞納家賃に充当するように請求することができないんです。

また、賃借人からの敷金を滞納家賃に充当する請求を認めないとする判例もあります。

この判例では、敷金は賃貸借契約終了後も賃貸借の目的物の返還があるまでの賃料相当の損害金債権をも担保するものと解されるため、賃貸人は賃借人の滞納家賃に敷金を充当する義務はなく、家賃を滞納した賃借人には敷金を滞納賃料に充当することを請求する権利はないとしています。(大判昭和5年3月10日参照)

民法改正で賃借人からの充当請求が認められないことは、法律としても明文化されました。

家賃滞納を起こさないためにも、無理のないお部屋探しを!

今回の敷金の説明をまとめると、以下のようになります。

  1. 敷金の用途には原状回復費用以外に家賃滞納分などへの充当もある
  2. 借主は敷金の使い道を指定できず、敷金を家賃滞納分へ充当するよう請求することはできない
  3. 貸主は契約中に借主が家賃滞納を起こした場合、敷金を滞納分に充当することができる

万が一、家賃の滞納をしてしまった場合は、大家さんに敷金からまかなってもらおうと考えるのではなく、滞納した理由を話していつまでに支払うことができるかを明確に伝えましょう。

それ以前に、自身の収入では支払いに無茶がでないよう、無理のないお部屋探しを心がけましょう!

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